手もみは製茶の原点
「茶」という字は「草」と「木」の間に「人」と書きます。一説によるとお茶を通じて自然と調和するという意味があるのだとか。
手と心を通わせておいしいお茶をつくりたい。その一念で農林水産省の試験場である金谷茶業研究拠点(静岡)で2年間学び、日本手もみ製茶技術資格(教師補)を取得しました。五感を研ぎ澄まし茶葉と向き合う手もみは、製茶の基本であり原点。そこで培った経験が今のお茶づくりを支えていると感謝しています。
手もみ茶製法で培った感覚で、機械製茶の際も工程ごとに茶葉の感触を確認。様々なお茶づくりに五感を最大限に活かしています。
お茶を育てる環境づくり
栽培の要となるのは土づくりと考え、独自の肥料設計で魚粕や油粕等を配合した発酵肥料「ぼかし肥料」を使っています。有機肥料でありながら即効性があり、地中の微生物を増やし健やかな土を育みます。生葉をよく観察し、茶樹間の通気性を良くするための手入れなど、お茶がのびのびと育つ環境づくりに心を配ります。
こうしてできあがったお茶は香り高く、まろやかな旨みと奥深い余韻。
心が和み、やすらいでいただけるような一煎のお茶を目指して、これからも精進して参ります。
本土で日本一早い新茶の産地「鹿児島県錦江町」
当園のある鹿児島県大隅半島に位置する錦江町は、本土で最も早い新茶の産地。
桜島の恩恵である水はけの良い火山灰の台地と、温暖な気候に恵まれ、海岸部、山間部とそれぞれ特色のある品種を育てています。
大根占地区
海岸部にある大根占(おおねじめ)地区は、県内でいち早く深蒸し茶の栽培を始めた産地。深蒸し特有の甘みに加え、緑色が濃く美しいことから「緑のダイヤモンド」と呼ばれています。
当園の茶畑は遠く錦江湾と対岸の開聞岳を望む小高い丘の上に位置して、水捌けの良い土壌と温暖な気候に恵まれ、お茶の大敵である霜の被害を受けにくく、質の良いお茶が育ちます。
「茶園環境」篇
有機栽培について
当園は適栽地の環境を生かし、有機栽培にも力を入れています。
有機栽培茶園・田代地区
標高400mの山間部に位置する田代地区は、寒暖差を生かしたお茶の適栽地。明治以前は島津家が上納米の代わりにお茶を徴収していたという歴史もあるほど。その山奥の茶畑で当園は有機栽培に取り組んでいます。
「有機栽培茶園」篇
八木式揉捻機
有機栽培で育った茶葉を揉捻するのはこの八木式揉捻機。昭和の前期頃に製造され、戦後日本茶の躍進期を支えた大先輩。
昔から日本人の暮らしに寄り添ってきたお茶だからこそ、最新の製茶機械は導入しつつも、古き良き道具を大切にしたい。縁あって数年前に当園に迎え入れ、手入れをして使っています。
▲キコ…キコ…と音を鳴らし揉捻する様は、美味なるお茶を目指しひたむきに汗した先人達からのエールのようです
「茶師・今隈幸洋」篇
※オーガニックの緑茶、烏龍茶、紅茶を近日販売予定
緑茶
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紅茶
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